2011年3月2日水曜日

[jp] kiznaはソーシャルメディアの対話を顧客管理につなげる「ソーシャルCRM」を提案する

[jp] kiznaはソーシャルメディアの対話を顧客管理につなげる「ソーシャルCRM」を提案する: "


ソーシャルメディアがどんどん身近になる昨今、特に読者のみなさんであればTwitterやfacebookなどなんらかしらのアカウントをお持ちだろう。特にfacebookは昨年の映画「ソーシャルネットワーク」発表後あたりからTechCrunch Japanのページでも大きくアクティブユーザーを伸ばしている。


なぜ、ここまでソーシャルメディアは伸びたのだろうか?その一つの答えが今日の新サービス発表会にあったかもしれない。インターネットコミュニケーションサービスを提供するきずなは今日、3月末に自社の運営するソーシャルメディアクライアント「kizna」をパブリックベータに移行すると発表した。


「ソーシャルで顧客対応すれば企業のファンを増やすことになる」ーー豚組など六本木周辺に複数の飲食店も経営するきずな代表の中村仁氏は、開発にあたり自身の成功体験を会場に伝えた。同時に彼は以前寄稿してくれたこの記事の通り、マーケティングのスペシャリストでもある。論理的な組み立てと現場での体験を元に彼はどのようなサービスを生み出したのだろうか。


「ソーシャルメディアを使って顧客サポートをすると多くのメリットがある」中村氏は具体的な経験を語る。「まず、お客様のお行儀がいい。オープンな場所でのコミュニケーションなので自分のフォロワーなどの影響を考える」のだそうで、例えば同氏が運営する店舗では「ツイッターでの予約キャンセル率がゼロだった」そうだ。その他にも顧客同士が対応をフォローしてくれたり、情報の共有がしやすいなど、なるほどと思える利点が多い。


中村氏はこのような顧客とのソーシャル上でのコミュニケーション体験を元に、さらに一般的な概念として「ソーシャルCRM」を定義してサービスkiznaの構想を固めたそうだ。


ただ、今のソーシャルメディアでこの活動を実施しようとするといくつかの課題が発生する。まずはフローとストックに関する問題だ。通常タイムライン形式を採用しているTwitterやfacebookはリアルタイムを重要視している。逆に言えば、流れてしまった過去は取り出しにくい。


また複数のソーシャルメディアを使うユーザーも増える中、対話したい対象が増えれば増えるほど対話にかかる時間やコストが増大することになる。効率的な運用ができなければ結果としてスケールしにくいことが想像できるだろう。



前者については例えばソーシャルサーチのGreplinがとる検索のアプローチや、Togetterなどの「まとめ」手法でいくつかクリアになる場合もあるかもしれないが、後者の「顧客との対話」については確かにあまり聞かない。ここに注目したのがkiznaだと中村氏は語る。


パブリックベータ公開時にkiznaが提供してくれるのはヒストリー、検索、タグ、ソーシャル統合、アドレス帳、ユニバーサルボックスという6つの機能で、今後、アナリティクスやその他の機能を順次追加するそうだ。


特に対話を効率化してくれそうな機能がヒストリーとユニバーサルボックス。ヒストリーはある特定個人とのやり取りをDMや@replyなど関係なく時系列に表示してくれる機能。ユニバーサルボックスは同じようなコンセプトで自分にやってきた関連ツイートを一つのタイムラインにまとめて表示してくれるビューだ。気になる話題をみつければタグやTodoといった他の機能で整理すればいい。確かにソーシャル上での対話を効率化してくれそうだ。


「料金体系はフリーミアムでの提供を考えている」というkizna。フリーアカウントはアカウント2つまでや、ツイートの保存数が15000件までなどの制限事項がある。アンリミテッド版は月額300円でそれらの制限がないかわりに有料となる。今後、企業向けのPro版などいくつかのバージョンが提供される予定だ。


どうしてもTwitterクライアントとみてしまいがちになるが、サービスの向かう先はあくまで対話を通じたCRM、顧客管理だ。従来の定量的なCRMツールではなく、対話という最も効率が悪そうな手法をどこまでビジネスに繋げることができるのか。このサービスの進化に注目したい。



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